日米でこんなに違う?小学生の夏休みの過ごし方
- ACM日本支部
- 9月8日
- 読了時間: 3分

ご無沙汰しております。米国ピアノ指導者団体ACM日本支部です。
この夏は記録的な猛暑が続きましたが、ようやく夜には暑さもやわらぎ、秋の気配を感じられるようになってきました。ACM本部と歩調を合わせ、日本支部でも活動を本格的に再開する時期を迎えております。
夏休みが終わり、ピアノのレッスンや習い事、そして学校生活も戻ってくるこの時期。このような季節の変わり目に改めて比べてみたいのが、日米で異なる「小学生の夏休みの過ごし方」です。
そこで今回は、日米の子どもたちの夏の過ごし方について、その違いを簡単にご紹介したいと思います。
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日本の小学生にとって9月は2学期の始まりですが、アメリカの小学生にとっては新学期のスタートです。この学校制度の違いが、夏休みの長さや内容に大きな影響を与えています。
アメリカでは新学期が9月から始まるため、夏休みは5月末から9月初めまでのおよそ2〜3か月と非常に長く設定されています。宿題はほとんどなく、代わりにサマーキャンプでスポーツや科学実験を体験したり、合唱や楽器演奏といった音楽活動に取り組んだりする子どもも多くいます。家族旅行も盛んで、学年が上がるとボランティアやアルバイトに挑戦するケースも見られます。
一方、日本の夏休みは7月下旬から8月末までの約40日間と比較的短く、学年の途中に位置しています。宿題としてはドリルや読書感想文、自由研究が課され、さらに近年は塾や夏期講習に通う子どもも増えています。特に受験を意識する小学生にとって、夏休みは学習強化の重要な時期です。それでも、お盆には祖父母の家に帰省し、夏祭りや花火大会に参加する機会があり、盆踊りや和太鼓、笛の音といった伝統的な音楽に触れる場も多く残されています。
こうして比べてみると、アメリカの夏休みは「新学期前の自由と体験の時間」として音楽を含む多様な活動が展開され、日本の夏休みは「学年途中の休み」として学習と文化が重なり合う期間となっていることがわかります。同じ「夏休み」であっても、その背景にある教育制度や文化の違いが、子どもたちの過ごし方に大きく影響しているのです。
日本とアメリカ、それぞれの文化に宿る強みを見つめ直すことは、教育や音楽に新しい息吹を与えてくれます。皆さまと共に、小さな気づきを積み重ねながら、子どもたちの未来をより豊かに育んでいければと思います。
日本の子どもたちには「良い2学期」を、そしてインターナショナルスクールの生徒さんや海外でこちらをお読みのご家族には「良い新学期を!」お迎えください。
私たちACMも、子どもたちが音楽を通じて自分の可能性を伸ばし、国や文化の違いを超えて学びを深めていけるよう、これからもサポートを続けてまいります。
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